私立学校の教員採用システム
私立学校は建学の精神に基づき、それぞれが自主性・独自性を発揮して特色ある教育を実践しています。私立学校は公立学校とは異なり、教員の採用については基本的に各学校が独自に行っています。私立学校の教員採用における主に3つのルートについてご紹介いたします。
公募型
各私立学校のホームページ
多くの私立学校では公募によって教員を募集しています。採用情報は必要に応じて公表され、試験日程や採用基準は学校によって異なります。各学校のホームページで採用情報の収集を行い、希望する学校に応募することになります。
(一財)日本私学教育研究所 教職員募集情報
都道府県私立中学高等学校協会では、私立中学校・高等学校から寄せられた教職員募集情報を教科別に分類して提供しています。
参照:(一財)日本私学教育研究所 教職員募集情報
スカウト型
エントリーシステムへの登録
都道府県私立中学高等学校協会では、私立中学校・高等学校の教員を志望する方と協会会員校を結ぶエントリーシステムを活用しています。プラットフォームは私学協会によって様々ですが、会員登録することで学校に閲覧される仕組みになっています。採用までの流れは各学校によって異なりますが、大まかには、学校が登録者のプロフィールを閲覧→書類選考→学校から登録者に連絡→試験・面接→採用という流れになります。学歴、職歴、各種資格などが魅力的な方で、現業が忙しく転職活動を進めることが難しい方に向いているシステムでしょう。
例: (一財)東京私立中学高等学校協会 東京私学教職員エントリーシステム
教職員志望者履歴書依託
履歴書依託制度は、都道府県私立中学高等学校で教員を志望する方の履歴書をお預かりするための制度です。依託された履歴書は採用を希望する協会会員校に提供されます。詳しくは教職員志望者履歴書依託・預かり・登録等((一財)日本私学教育研究所)をご覧ください。
エージェント型
私立学校教員採用をサポートするエージェントを活用することで、効率的に求人情報を集めることができます。能力や希望・特性に応じた学校の選定、就職相談や面接のアドバイス、限定非公開求人を含めた情報提供などのサポートが無料で受けられます。弊社「私学の窓口」もエージェントの一つです。弊社の特長は、海外・帰国子女教育専門機関JOBAとして、私立学校と長きに渡るお付き合いがあるため、非公開求人はもちろんのこと、学校の様子、職場環境などの情報をおさえている学校が多いことです。また、皆様とのオンラインによる面談を重視し、ご要望等をしっかりとヒアリングした上でキャリアアップのお手伝いをしていることです。
私立学校の教員採用試験
私立学校の教員採用試験では、書類選考・筆記試験・模擬授業・面接を課されることが一般的です。筆記試験の内容は学校によって様々ですが、専門教科や教職教養、小論文、SPIなどの試験が行われます。筆記試験の難易度は学校によって異なりますが、主に大学入試レベルの問題が出題されます。学校のホームページで進学実績を確認し、学校の求めるレベルを想定しておくのが良いでしょう。
選考の内容
書類選考
書類選考では履歴書やエントリーシート、自己PR、小論文などを必要に応じて提出します。また、一部の学校では職務経歴書の提出も求められます。
筆記試験
筆記試験では専門教科や教職教養、小論文、SPIなどの試験が行われます。専門教科や教職教養の試験内容は、公立学校の教員採用試験と共通する部分があるので、公立学校を受験する方はその学習を生かせるでしょう。
模擬授業
模擬授業では確かな教科の知識に加えて、言葉遣いや生徒との双方向性、ICT活用スキルなどが評価されます。
面接
面接ではこの学校を志望する理由やなぜ教員になろうと思ったのかなどのよく聞かれる質問に加えて、建学の精神や教育理念、教育内容についての学校独自の質問を想定して準備を行いましょう。履歴書、自己PR、小論文などで書いた内容と質問への回答に整合性をとる必要があります。